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USB PD(USB Power Delivery)は、USB Implementers Forum (USB-IF)というUSBの規格作成団体により規格された、 USB Type-C端子に対応した給電規格の一つで、1本のUSBケーブルで最大240W(48V/5A)の電力供給を行うことができます。
従来の規格ではUSB2.0で最大2.5W(5V/500mA)、USB3.0(3.2 Gen1)で最大4.5W(5V/900mA)、USB BC1.2で最大7.5W(5V/1500mA)の電力供給しかできず、 スマートフォンなどの小型デジタル機器への給電しか使用できませんでしたが、USB PD規格の登場により、 消費電力の大きいノートパソコンなどの大型デジタル機器への電力供給ができるようになりました。
USB Type-Cには「CC」と呼ばれる充電用の信号ラインがあります。 USB PD対応機器を接続すると、CCラインを通じて充電器側の供給能力情報と機器側の要求電力情報を自動的に交換するため、 対応機器を接続するだけでUSB PD規格による急速充電を自動的に行うことができます。 接続機器側は充電器側の供給能力以上の電力を要求しないため、安全に使用することができます。
USB PD規格で給電する際に60Wより大きな電力で使用する場合には、「対応充電器」、「対応機器」の他に「対応ケーブル」が必要になります。 USB PDに対応しているケーブルには「3A対応(最大60W対応)」と「5A対応(最大100W対応)」の2種類が存在しており、 PD60Wより大きな電力で給電する際にはeMarkerと呼ばれる認証チップを搭載した「5A対応ケーブル」を使用する必要があります。