IP電話は、インターネット回線を利用して通話する電話のことです。 固定電話と比べて通話料金が安い、電話回線工事不要で時間をかけずに導入できるなどのメリットがあります。 IP電話には、大きく3つのタイプがあります。
0ABJ番号とは、「03」や「06」などの市外局番から始まる固定電話番号のことです。 全10桁の数字が「2桁(市外局番)+4桁(市内局番)」-「4桁(加入者番号)」という構成になっています。 10桁を「0ABCDE-FGHJ」と表すことから、「0ABJ番号」と呼ばれます。 「0ABJ番号」を使うには、総務省の定める通話品質「接続品質」「総合品質」「安定品質」「ネットワーク品質」の4つの基準を満たす必要があります。 そのため、通常の固定電話と同じく、音質が安定していて、遅延が起こりにくいです。
0ABJ番号IP電話の代表的なものとして、NTT東日本・NTT西日本の「ひかり電話」やその他の事業者・プロバイダが提供している「光電話」などがあります。 ひかり回線でインターネット契約をしている方は、追加で申し込むことで利用できます。
050IP電話とは、050から始まる11桁の電話番号のことです。 全11桁の数字が、「050(IP回線)-通信事業者(プロバイダ)の識別番号-利用者番号」という構成になっています。 0ABJ番号と違い「市外局番」「市内局番」といった地域の情報が含まれないため、携帯電話やスマートフォンでも使えます。 ただし、通信事業者を変更した際に、電話番号そのものが変わってしまうため注意が必要です。 特に企業の場合、電話番号が変わると取引先に知らせたり、ホームページ情報を変えなければいけなかったりするなどの対応が必要になります。
通話アプリとは電話回線や携帯キャリアの電話を利用せず、インターネット回線を使って音声通話ができるアプリのことです。 「初期費用がかからない」「電話番号がいらない」といった特徴があります。 ただし、新規で、インターネット回線を契約する場合や、アプリを導入する際に、初期費用が発生する場合があります。 仕組みとしては、VoIP(Voice over IP)技術という、インターネット回線を利用して音声を送受信する技術を使っています。 この技術を通して音声通話を行いますが、他のデータの送受信等の影響を受けやすいため、音質が悪く、音声が途切れてしまうこともあるのがデメリットです。