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パケット(Packet)は、インターネットなどTCP/IPネットワークで通信を行う際に、 IP(Internet Protocol)によって分割されたデータのことをいいます。
パケットには送信元IPアドレスや宛先IPアドレスが記述されたIPヘッダがあります。 ルーターはこのIPヘッダに記述された宛先IPアドレスを読み取り、次に送るべき先を決定します。
パケットの最大サイズはMTU(Maximum Transmission Unit)と呼ばれ、一般的には1500bytesとなっています。 通信経路上に送信したパケットよりもMTUが小さいネットワークがあった場合、パケットは送信できるサイズで分割されます。 このような処理をIPフラグメンテーションと呼びますが、これが発生すると通信効率の低下などにつながる可能性があるため、 MTUを設定する際には注意が必要です。
送信元と送信先のネットワークが離れている場合は、単一の伝送路では無いため、途中にMTUが異なる機器・媒体が介在している可能性があります。 送信元ホストから送信先ホストへの経路中で、中継するネットワーク機器が分割しないで送信できるMTUを探す技術を、 Path MTU Discovery(経路MTU探索)と呼びます。 IPv4ではMTUを超えるパケットについて経路の途中にあるルータが分割をすることがありますが、 IPv6では経路の途中では分割をしない仕様となっており、Path MTU Discoveryにて送信可能なMTUサイズを確認することが重要となります。
TCPでは通信を始める際、MTUからTCPヘッダ・IPヘッダのサイズを除いたMSS(Maximum Segment Size)を計算し、 ホスト間で伝送可能なデータの最大サイズを確認してからホストが適宜データのフラグメンテーションを実施し、送信する仕組みがあります。 一方、UDPではこの仕組みが無いため、大きなデータが送られると、経路途中のMTUに応じてフラグメンテーションが発生します。 発生したフラグメンテーションについて適切に対応できない場合は、通信に障害が起こるときがあります。