トップ > 用語解説 > ネットワーク関係 > WEP(Wired Equivalent Privacy)
WEP(Wired Equivalent Privacy)は、無線LANが出た当初の1997年からある暗号化方式です。 無線LANでは、通信のやり取りは空中を飛ぶ電波で行うため、他人が通信を傍受することが容易です。 通信を暗号化していれば、通信は傍受されても内容が他人に読み取られることは無いですが、 例えばクレジットカード番号や暗証番号などが暗号化されていないと情報を盗まれて悪用されてしまう恐れがあります。 特に会社など機密情報を取り扱う場合は、情報漏洩が即座に信頼失墜につながるため、無線LANにおける暗号化対策は必須になります。 ただし、WEPは現在では暗号化するための鍵を解析する手段が確立されているため、利用は推奨されていません。 WPA2-PSKなど新しい暗号化方式を採用することが推奨されています。
WEPは、鍵の長さにより「WEP-40」や「WEP-104」等の種類があります。 WEPのあとに続く数字はWEPキーの長さで、さらに安全強度を高めるために通信機器がランダムに生成する24ビットの鍵(暗号)を生成します。 それぞれWEP-40なら64ビットの鍵、WEP-104なら128ビットの鍵が生成されます。
古い無線LANルータを使用する場合、そのルータで利用できる暗号化技術がWEPしかない場合があります。 そのため、先述したように現在ではそのような無線LANルータの使用は避けるべきです。 ちなみに、WEPに脆弱性が有るにも関わらず無線LANルータがWEPに対応し続けているのは、 日本で一大ブームとなったニンテンドーDSやニンテンドーDS LiteがWEPにしか対応していなかったためという説があります。 最新機種であるニンテンドー3DSはよりセキュリティ強度の高い暗号化方式であるWPA2-PSK等にも対応していますが、 古いDSのゲームソフトで遊ぶ場合はWEPでの暗号化しか使えません。
WEPは、暗号解読が比較的容易など、セキュリティ面での弱点があり、 最近ではよりセキュリティ強度の高いWPA/WPA2/WPA3へと移行しつつあります。