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CIDR(Classless Inter-Domain Routing)は、クラスを使わないIPアドレスの割り当てと、経路情報の集成を行う技術です。 クラスとは、IPアドレスのネットワーク部とホスト部を決められたブロック単位で区切る方法で、簡単ですがアドレス空間の利用に無駄が生じてしまいます。 これに対しクラスを使わないCIDRでは、任意のブロック単位で区切ることができるため、IPアドレス空間を効率的に利用することができます。
IPアドレスには、ネットワークアドレスとホストアドレスの2つの部分があります。 ネットワークアドレスは、ネットワーク固有の識別子を指す一連の数字です。 ホストアドレスは、ネットワーク上のホストまたは個々のデバイス識別子を示す一連の数字です。
1990 年代初頭まで、IP アドレスはクラスフルアドレッシングシステムを使用して割り当てられていました。 アドレスの全長が固定され、ネットワーク部分とホスト部分に割り当てられるビット数も固定されました。
IPv4 アドレスは 32 ビットで構成されます。ピリオドで区切られた数字の各文字列は 8 ビットで構成され、数値形式では 0~255 で表されます。 組織は 3 種類の IPv4 アドレスを購入できます。
クラスレスまたはCIDR アドレスは、可変長サブネットマスキング (VLSM) を使用して、 IP アドレスのネットワークアドレスビットとホストアドレスビットの比率を変更します。 サブネットマスクは、 ホストアドレスをゼロに変換して IP アドレスからネットワークアドレスの値を返す識別子のセットです。
VLSM シーケンスにより、ネットワーク管理者は IP アドレス空間をさまざまなサイズのサブネットに分割できます。 各サブネットには、ホスト数を柔軟に設定でき、IP アドレスの数も制限されています。 CIDR IP アドレスは、通常の IP アドレスにネットワークアドレスのプレフィックスビット数を示すサフィックス値を追加します。
IPアドレスの後ろに「/」をつけ,その後ろにネットワーク部の長さを記入します。この表記法は「CIDR表記」などと呼ばれます。