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インターネットVPNは、既存のインターネット回線を活用したVPNであり、コスト負担を抑えられることがメリットです。 ただし、通信速度や品質はインターネット環境に左右されます。 また、インターネットVPNの一種として、SSL-VPNと呼ばれるタイプのVPNもあります。 SSL-VPNは、VPN接続をする2点間をSSL暗号通信で接続するのが特長であり、セキュリティはより強固となります。 いずれも、クライアント側は専用ソフトウェアの導入が原則不要で、手軽にVPNを構築できることがメリットです。 単にVPNといった場合は、SSL-VPNを含むインターネットVPNを指すことが多いです。
インターネットVPNのメリットは、セキュアなアクセスを実現するために、 トンネリング技術によって外部から見えない仮想的なトンネルを作り、暗号化技術を採用しているため盗聴などのリスクが低く、 安全な通信が可能です。
また、パソコンだけでなく、モバイル端末からのアクセスも可能で、リモートアクセスのインフラとして適しています。 働き方改革やコロナ禍によってリモートアクセスの需要が増え、VPNのユーザー数は増加傾向にあります。
さらに、物理的な回線で接続する専用線と比べて、既存のネットワークを利用して仮想的な専用線を構築するため、 導入コストや運用コストを抑制できます。
過去にはVPN機器やソフトウェアに脆弱性が生じ、攻撃者に狙われて被害を受けた事例もあり、 VPN機器そのものがセキュリティホールとなる可能性があります。
また、ログインに利用するVPNのアカウント情報がEmotetなどのマルウェアによって窃取されてしまうと、 なりすましによる不正アクセスが生じる懸念があります。
さらに、インターネットVPNは一般回線を用いることから、接続ユーザー数が増えると通信速度が低下したり、 通信が不安定になったりする恐れがあります。 また、VPN機器の性能によっても、パフォーマンスが左右されることがあります。