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リモートアクセスは、自宅やサテライトオフィス、カフェなど、社外で使用しているPCやスマホから、 社内ネットワークや社内に設置しているPCに遠隔接続することです。 たとえば、自宅でテレワークをする際に、社内システムにアクセスしなければ業務に必要な資料が入手できないというケースがあります。 そういった場合に、リモートアクセスが必要になるのです。 逆に考えると、このリモートアクセスを導入し、うまく活用すれば、多様な働き方を実現することができるため、採用の幅を広げることも可能です。 また、生産性向上という点においても有効な方法のひとつです。
リモートアクセスには「VPN(Virtual Private Network)」「リモートアクセスサービス」「セキュアブラウザー」「API接続」という 4つの代表的な方法があります。
VPN(Virtual Private Network)は、日本語では「仮想専用通信網」と呼ばれており、 VPNを使ってインターネットに接続することをVPN接続と言います。 VPNは特定の人だけが接続できるようにすることができます。 「仮想」と付いているとおり、物理的な専用通信網を実際に張り巡らせるわけではなく、共用回線を専用回線のように利用できるのがVPNです。 もう少し詳しく説明すると、VPNには「トンネリング」という技術が使われています。 データをやり取りする拠点の間に、第三者には見えない仮想的なトンネルをつくることで、クローズドなネットワークを構築します。
リモートデスクトップは、リモートアクセスサービスの一種で、自宅やカフェといった場所で使用しているPCなどのデバイスから、 インターネット回線を介して社内のPCにアクセスして、遠隔操作できるようにする方法のことです。 仕組みとしては、インターネットを通じて、社外で使用しているデバイス(クライアント)から社内にあるPC(ホスト)に対して キーボードやマウスの入力情報を送り、逆にホストからクライアントにはホストのデスクトップ画面を送ることで、 遠隔地にいながら社内にあるPCを直接操作するというものです。 そのため、リモートデスクトップは「画面転送」と呼ばれることもあります。 有名なものとしてはGoogleが提供しているChromeデスクトップや、Windows10に搭載されているリモートデスクトップ機能がこれに該当します。 一般的には、ホスト側で「コンピュータ名」「ユーザー名」「パスワード」を設定しておき、クライアント側でそれらを入力することで接続が可能になります。 難しい知識も不要で、比較的容易に利用することができます。また、セキュリティ対策として上記のVPNと併用されるケースもあります。
セキュアブラウザーは、インターネットの脅威から身を守るための、さまざまな機能を備えたブラウザーのことです。 一般的なブラウザーが持つ基本機能に加えて、不正アクセスや情報漏洩を防止するためのセキュリティ機能を搭載しており、 これをリモートアクセスに活用することができます。 セキュアブラウザーの種類によっても異なりますが、「ウェブサイトへのアクセス制限する」「ファイルのアップロードやダウンロード制限する」 「データをデバイスに残さない」といった機能を備えたものがあります。 特に近年は社内システムがウェブシステム化されているケースも多く、セキュアブラウザーで操作することができます。 また、クラウドサービスにもアクセスすることができるほか、ブラウザーを利用するためのデバイスの種類やOSを問わず、 WindowsやMac、Android、iOSなどのさまざまなデバイスで利用することができるという特徴があります。
APIは「Application Programming Interface」の略語です。 ソフトウェアの一部をウェブ上に公開することで、第三者が開発したソフトウェアとつなげるようにし、機能を拡張する仕組みのことです。 外部連携がしやすくなるため、さまざまなITサービスが提供されている今、SNSなど身近なところでも活用されています。 このAPIを活用することによって、リモートアクセスも可能になります。 APIによって、社内はもちろん社外からでも、クラウド上で提供されているアプリケーションに直接アクセスして操作することができます。 サーバーやネットワークへの負荷が少なく、操作性に優れているところが特徴として挙げられます。