トップ > 用語解説 > ネットワーク関係 > 電子メール関係 > SMTP(Simple Mail Transfer Protocol)
SMTP(Simple Mail Transfer Protocol)は、インターネット上で、Eメールメッセージを送受信するために使用する通信プロトコルです。 メールサーバーや他のメッセージ転送エージェント(MTA)は、SMTPを使用してメールメッセージを送信、受信、中継します。 使用するポート番号は25で、インターネットメールではSMTPでメールサーバまでメールを運び、 PCでメールサーバからメールを取り出す時はPOPや IMAPといったプロトコルを使います。
ユーザーがメールの送信を要求すると、SMTP送信装置がSMTP受信装置であるサーバとの間にTCPコネクションを確立し、 明確に定義されているコマンド/応答セットによりメール項目が受信側に転送されます。 同一ネットワーク内であれば直接コネクションを確立しますが、直接配信ができない場合には中間システムを利用して転送します。
コネクションが確立すると、通信相手を確認する簡単なメッセージ交換を行い、 送信側ホスト名を示すHELO、送信プロセスを開始するMAIL、メールの受信者を指定するRCPTといったコマンドを送信し、 メッセージデータの送信開始を指示するDATAコマンドを送信してメッセージを送信します。 データの転送が終了したら、QUITコマンドを送信してコネクションを終了する。
SMTPS(SMTP over SSL/TLS)は、トランスポート層セキュリティを使用して SMTP を保護する方法です。 通信相手の認証、データの完全性、機密性を提供することを目的としています。 SSL (Secure Sockets Layer) または TLS (Transport Layer Security) を使用して安全な接続を確立し、Eメール送信の機密性と完全性を確保します。 クライアントとサーバーはアプリケーションレイヤーで通常のSMTPを使用し、接続はSSLまたはTLSによって保護されます。
送信メールサーバーとも呼ばれるSMTPサーバーは、送信 E メールメッセージを処理するコンピューターまたはソフトウェアです。 一般に、メールサーバーとは、E メールを収集、処理、および配信するシステムを指します。 SMTP サーバーとは、特に Simple Mail Transfer Protocol (SMTP) を使用して送信メールを送信するメールサーバーのコンポーネントを指します。 メールサーバーは、受信および送信 E メールの両方を処理しますが、 SMTP サーバーは、送信 E メールを適切な送信先に送信、および中継するタスクのみを行い、送信 E メールサーバーとも呼ばれます。
インターネットでメール送信に使用されるプロトコルであるSMTPは、差出人のメールアドレス(Fromアドレス)を自由に設定することが可能です。 このため、送信元を偽った「なりすましメール」を簡単に送ることができてしまい、これが迷惑メールに利用されてきました。 SPF(Sender Policy Framework)は、電子メールの送信元ドメインが詐称されていないかを検査するための仕組みです。