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NVMeは、「Non-Volatile Memory Express」の略で、SSDに最適化された通信プロトコルのことです。 フラッシュメモリの高速性を生かすために開発された通信プロトコルで、 通常はPCIe(拡張性を持つ接続規格)と組み合わせて使用されます。
NVMeを使用したSSDは、従来のSSDよりもデータの読み書きが高速で、サイズも小さい点が特長です。 また、NVMeは最大64K(65,536個)のI/Oキューを持っていて、複数の処理を同時に行う能力にも優れています。
NVMe以外の通信プロトコルに、AHCIがあります。 AHCIは、「Advanced Host Controller Interface」の略称で、 NVMeと同様ハードウェアとOSなどの間で行う通信プロトコルの仕組みのひとつです。
NVMeとAHCIの違いは、「何に対して最適化されているか」という点にあります。 AHCIは、HDDを前提に作られた接続規格「SATA」に最適化された接続規格です。 それに対してNVMeは、SSDに適した接続規格である「PCIe」に最適化されています。 データ処理や転送速度といった性能が、AHCIより大きく向上しているのも違いです。 AHCIはあくまでも、SATAを拡張するためのプロトコルでしかないので、 SSDなどフラッシュメモリを用いたストレージの高速処理は行うことができません。
PCIeは、「Peripheral Component Interconnect Express」の略で、拡張バスや拡張スロットなどの接続規格です。 高速なデータ転送速度が求められるSSDにおいては、NVMeとPCIe接続の組み合わせが多く使用されています。 SSD製品のパッケージやメーカーのWebサイトでは「PCIe×NVMe接続」のように記載されるケースが一般的です。
従来のSATA接続の場合、システム内のデータ転送が1レーンに限られ、転送速度の上限は600MB/sとなっていました。 PCIeではGen4(PCIe4.0)の場合、1レーンあたり2,000MB/sの転送速度×16レーンで、最大32,000MB/sのデータ転送が可能となっています。 データの転送速度とデータ処理の両方で高速化を目指したい方は、PCIe(NVMe)接続のSSDを選ぶのがおすすめです。